新聞や折り込みチラシ等でよく見かける通販広告。中には「え、ホントに？」「ちょっと試してみようかな…」なんて、ついつい『その気』にさせられてしまうものもあります。
ミネミネラボでは、とある通販商品のクリエイティブ制作をきっかけに、毎日、新聞と折り込み通販広告のスクラップをしています。そこで今回は、消費者・制作者両方の視点から「これはイケてる！」と思った作品例をご紹介していきます。（※今回ご紹介する広告は弊社制作ではありません。）

【注目 ｜文章表現がすごい！】
まずは、FANCLの洗顔パウダー＆クレンジングオイル。斬新なのは「◯秒に1本売れてる！」というこのキャッチ。“◯◯ランキング第1位”、“売り上げ◯◯個突破！”などといったこれまでの表記とは一線を画し、現在進行形の人気をうたっているのが新しい。こうしている間にも５本、10本と売れていく…それを考えただけで、意味もなく興味喚起されませんか？（笑）

【注目 ｜ 商品企画がすごい！】
次は大塚製薬の大豆飲料『SOYSH（ソイッシュ）』。大豆×炭酸って、これまでに無い発想！ 気になるお味は「大豆特有の後味が残らず、シルキーなテイストが広がる」とか。そしてこの誌面デザイン。ボトルのパッケージデザインを活かしたシンプルビューティーな中に、水色と黄色が効いています。12本1000円という価格設定もお手頃。

【注目 ｜クリエイティブがすごい！】
◎サンスターの化粧品『EQUITANCE（エクイタンス）』。 数ある折り込みチラシの中でも断トツ目立っていました。『黒と白＝シミと美白』といった方程式が嫌が応にも頭の中でイメージされます。また「シミ抑制」の文字が誌面の中でかなり大きな割合を占めているため、明朝系の書体でもインパクトがありますね。情報の置き方の強弱も上手です。

◎お次もサンスター、野菜ジュース２作品。２点ともとにかく写真が素晴しい！ グラスに注がれるジュースが生き生きとして美味しそうです。文字の配置もキレイですね。明朝体でもオリジナルの書体を使うことで、生き生きとしたジュースのイメージを損なわない躍動感が出せています。また、ジュース・食品というと白基調の“さわやか”“瑞々しい”といったイメージでうたわれることが多いですが、この場合は黒地でコントラストを効かせているところも新しいですね。サンスターには、他にも健康食品などの通販商品がありますが、クリエイティブは総じて完成度が高く、インパクト・美しさ・上品さを兼ね備えていると思います。

【注目 ｜露出がすごい！】
◎そしてこちらはサントリーのサプリメント『セサミンEプラス』。特徴は何と言っても露出の多さ。新聞広告、チラシ、雑誌、ウェブ、テレビCMなどクロスメディアで宣伝しています。また、広告塔となる著名人のキャスティングも見事。出筆活動、舞台や映画などで幅広く活躍中の阿木燿子さんは、自称「健康オタク」ということもあり、セサミンを普段から愛飲しているそう。70代にして２回のエベレスト登頂を果たした冒険家の三浦雄一郎さんも、セサミン歴13年と年季が入っています。愛飲者のなかに著名人を多く抱え、広告起用できるのも、大手ならではです。

◎こちらはおなじみ富士フイルムの『アスタリフト化粧品』。中島みゆきさんと松田聖子さんの強力コラボは今やCM、新聞、広告でも数多く目します。富士フイルムには他にも数多くの通販商品があり、それぞれ各メディアの露出に力を入れている模様。

例えば、「メタバリアNEO」。堀北真希さん&塚地武雅さん（ドランクドラゴン）出演のTVCMが放映中ですが、堀北さんはもともとフジカラープリントのCMに出演していたので、今回は商品の枠を超えた起用となったわけです。

商品の枠を超えるといえば、昨年末〜今年の始めに放映された「お正月を写そう♪」シリーズ。アスタリフトから松田聖子さん、中島みゆきさんが特別出演していました。おなじみのCMを利用して他商品のPRするというこの方法、お正月ならではの豪華なキャスティングが活きています。

紙、CMたけでなく、Web媒体も大健闘。バナー、ランディングページ、メルマガなど、幅広く展開。ちなみにアスタリフトのサンプル購入者向けのWebメール、情報や特典も多く、各段落に商品購入ページへのリンクボタンが用意されています。意向者層がちょっとでも購入意欲が湧いた際に、必ずその購入情報にスムーズに飛べるしかけがしてあります。通常のWebページにはないくらいの縦長・スクロール…これも通販ならでは。

こうして通販広告を分析することで、デザイン制作に役立つこともたくさん！これからも面白い誌面はストックしていき、時々ブログでもご紹介しますね♪